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音楽教育コースの授業『邦楽実習(謡曲)1~4』を紹介します。

2024.02.29

今回は音楽教育コースの授業『邦楽実習(謡曲)1~4』をご紹介します。この日は12月9日に行われた『音楽教育コース第19回定期演奏会』にて披露する演目を練習していました。演技だけではなく、舞台上での振る舞いや着付なども学び、最終的には学生だけで能の舞台を完成させます。授業でここまで本格的に能の実技を学べるのは本学のみだそうです。

 

この授業の担当教員である鵜澤光先生に授業についてお話を伺いました。                                                    

鵜澤 光 先生

音楽大学ということで西洋音楽を学んできた学生が多いので、あえて能オリジナルの形で噛み砕かず、教えるようにしています。また能は総合芸術なので、謡うだけではなく舞や演技といった芝居も含め、要素全体を勉強できるようにしています。
能は中学・高校の教科書に載っていますが、教えられる教員が少ないのが現状です。能の魅力を伝えることができる教員を育成するためには座学だけではなく、実技を伴い自分で感じ取ることが大切です。楽しく学び、その経験を活かして実際に音楽の授業で教えることのできる教員になってほしいと思っています。

 

また、授業を履修している学生さんにコメントをいただきました。

4年 青木 優太 さん

毎週、光先生にご指導いただきながら、役の人はもちろん地謡*や後見*の人も積極的に練習に参加して頑張ってきました。特にワキ*は残念ながらオーディションで役になることが出来ず涙を流した人もいるくらい、みんな本気で取り組んでいます。
4年間履修をしてきて、最後の年に主役をやらせてもらうので全てを込めて頑張ります!

 

3年 川崎 さくら さん

昨年度はシテ*を経験し、今年は地謡を担当しています。昨年シテを演じたからこそ、地謡によって“役のやりやすさ”や“気持ちの持って生き方が変わる”ことが分かるので、役を意識しながらやっています。
ダンスコースの学生が舞う「仕舞」と4年生が卒業前最後に主役を演じている「小鍛治」。みんなが一つになって舞台をつくりあげていくところを見てほしいです。

*地謡…ナレーションの役割 後見…舞台上の補佐をする役割 シテ…主役 ワキ…相手役 

 

音楽教育コースでは、音楽教育の現場でしっかりと力を発揮できる技能と知識を大学時代で養い、向上心を持つ教員や指導者として社会で活躍する人材を育成しています。在学中の豊富な演奏体験、1年次からの専門教育の実施、3年次からの教育現場での経験などの充実したカリキュラムにより、音楽教育の優れた人材を育成する体制を整備しています。今後も音楽教育コースは、「音楽の魅力を、次世代につなぐ架け橋に」をモットーに、これからも音楽を世に広めるための文化社会貢献に関わり続けていきます。