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[作曲]合唱
作品発表ならびに教育活動
桐朋学園大学音楽学部作曲専攻を卒業後、同大学研究科を修了。
これまでに作曲を香月修、鈴木輝昭の両氏に師事。
合唱作品が好評を博し、楽譜とCDがカワイ出版、ジョバンニレコードよりそれぞれ発売された。器楽作品においては東京・春・音楽祭2022ミュージアム・コンサート「成田達輝~現代美術と音楽が出会うとき」で作品が初演されるなど、若手演奏家からたびたび作品を委嘱され高評を得ている。また同人団体「Point de Vue」では定期的に作品の発表をおこなう。
教員としては洗足学園音楽大学で後進の指導にあたっている。日本作曲家協議会会員。
Tetsutaro Masui: Variant Pisces House for Violin solo (2021)
何ごとにも幅広く関心を持ち、それらを掘り下げる探究心を持つ。これは何かを学ぶ上で、また表現をする上で、欠くべからざる姿勢でしょう。
もっとも今日では、何でもスマホを使って手軽に調べられる。一見すると、多くのことを広範に知ることができる。けれどもそれは、知的渇望や表現への飢餓感がその都度、手軽に解消されてしまう、ということでもあります。興味を持つハードルは下がったものの、それを持続することや、集中して掘り下げることは昔よりも難しくなったといえるかもしれません。
とはいえ学生の皆さんを特別侮っているわけではありません。人間というのは少なからず環境に左右される。年若いならば、なおさらというだけです。この何年かは私自身もテクノロジーの進歩で、だいぶ生活やものの見方が変わりました。
しかし、情報の大海原というのは豊穣ですが、だいぶ荒れ狂っています。そんな中で、灯台のような役割を果たすこと。これが、今日なにかを教える人間の在り方ではないかと思っています。先行きを示すことと、独立心を養うことを同時にやらねばなりません。
最初に述べた関心と探究心の二重螺旋は有史以来音楽を、いえ、あらゆる進歩を促進した遺伝子です。関心と探究心というのは言い換えれば、感性と知性です。これらを愚直に磨きましょう。独立心をもって臨みましょう。そのための、あらゆる協力を惜しみません。これが授業やレッスンの別なく貫いている私の指導方針です。