2月27日(土)気仙沼市民会館中ホール 復興支援コンサート
2月28日(日)気仙沼海の市・シャークミュージアム 復興支援コンサート
2月27日(土)~28日(日)に、演奏会実習延原ゼミの履修者9名(ホルン、トロンボーン、テューバ、弦楽四重奏、ピアノ、声楽)が宮城県気仙沼市を訪問し、市民会館の中ホールと、海の市シャークミュージアムでコンサートを行いました。
気仙沼は、クラシックコンサートでの被災地支援が珍しいと言われていました。市民会館の中ホールはあまり使われておらず、また海の市はポップスコンサートが主で、ピアノと椅子がなかったため、キーボードでクラシックを立奏するというなかなか見られない状況になりました。
復興途上にある街の環境や条件を踏まえた上で、上質の音楽を届けたいという気持ちで準備を進めてまいりました。
二日間のプログラムは、バッハやモーツァルトのクラシックを始め、復興を祈念して作られた曲や、ジャズ、ディズニー、歌謡曲など親しみやすいレパートリー構成にしました。2013年に作曲された復興応援曲「これがわたしのすべきこと」(延原正生作曲)の演奏のほか、「花は咲く」や「ふるさと」を会場の皆さんと歌いました。一日目はアンコールの拍手が鳴り止まず、二日目に予定していた曲も演奏しました。
終演後には「わざわざ来て演奏してくれて本当にありがたい」との言葉をたくさんいただきました。現在、気仙沼在住の洗足学園短期大学音楽科の卒業生が差し入れを持っていらして下さいました。お子様連れのお客様も多かったのですが、周りの方に配慮して聴いて下さったことに感謝いたします。一日目にいらした方が二日目もいらして下さったことも、とても嬉しいことでした。帰京後には、市民会館の副館長様から、気仙沼の逸品と新聞記事のコピーをお贈りいただきました。
開催前には、三陸新報紙、広報けせんぬま、けせんぬまさいがいFMでの告知のほか、宿泊したホテル観洋様にもウェブ掲載とフロントにチラシを大きく掲載していただきました。一日目は三陸新報紙、河北新報紙の取材を受け、二日目は気仙沼ケーブルテレビの取材、撮影がありました。
参加したメンバーからは「僕の音楽人生が少し変わった気がします」(小城京平)、「現地に行かなければ感じられなかった被災地の方々の状況を知りました」(塚田真帆)、「被災地の方にどのような態度、テンションで接したら良いのか等を本当に考えさせられました。お客様の顔を見ながら歌っていると、皆様が今こうしていられることや出会えたことに泣きそうになりました。お客様も泣いていらっしゃる方、笑顔の方がいらっしゃって逆に元気をいただきました」(関真知子)との声がありました。
音楽が直接メッセージとして伝わる機会は、音楽家としてかけがえのない経験と感じています。
延原正生
【参加メンバー】
末次 実玲(ピアノ・2015 年卒)
塚田 真帆(ソプラノ・専攻科)
関 真知子(ヴァイオリン・4 年)
田中 理絵(ヴァイオリン・4 年)
落合 なづき(ヴィオラ・4 年)
佐伯 江梨花(チェロ・4 年)
奥積 すなお(トロンボーン・4 年)
小城 京平(テューバ・4 年)
國井 沙織(ホルン・3 年)