トピックス

音楽教育コース独自の取り組み ① 「優秀卒業論文発表会」

本学教授
アカデミック
プロデューサー
佐藤 昌弘 先生

最終学年の4年次では学生各自が、「音楽教育」または「音楽全般」のいずれかの分野における研究テーマを設定し、そのテーマに基づいた文献研究、実践研究、調査研究を行い、音楽学部での4年間の研鑽の集大成として卒業論文を執筆します。そのうち優秀卒業論文に選抜された学生は、年度終わりの2月に毎年開催される「音楽教育コース優秀卒業論文発表会」で自らの論文の要旨を発表します。以下は、近年の優秀卒業論文選抜者とその論文の題目、要旨です。


◎2020年度優秀卒業論文題目

  • ・土井 善可
     中学校音楽科におけるリコーダー指導の意義
     ―バロック楽器、教育楽器としての特性を生かしてー
  • ・松井 夏海
     音楽科と国語科の関連を図った小学校における授業展開
     ―教科横断的な授業を実現する教師の発想転換を視点として―

2020年度優秀卒業論要旨


◎2021年度優秀卒業論文題目

  • ・伊藤 太一郎
     中高音楽科授業における音楽格差是正のための創作活動の提唱
     ―HIP HOP的作曲法からのアプローチ―
  • ・田中 詩織
     中学校音楽科授業における主体的・協働的表現活動を行うための授業づくりについての考察
     ―互いの表現を認めあえるクラスの構築を目指して―
  • ・久光 悠加
     特別支援学校小学部における自立活動を目指した音楽授業
     ―音楽療法的アプローチからの提案―

2021年度優秀卒業論要旨


◎2022年度優秀卒業論文題目

  • ・小谷野 友汰
     学校教育音楽科における情意的領域の学習評価について  ―実態調査からの一考察―
  • ・中嶋 緑
     生徒の意欲を引き出す中学校音楽科の授業展開についての研究  ―音楽科の授業に生徒が求めるものとは何か―

2022年度優秀卒業論要旨


◎2023年度優秀卒業論文題目

  • ・田中 茉悠
     音楽鑑賞活動における知覚・感受の言語化についての研究  ―生徒の理解度・表現方法に着目して―
  • ・松宮 美咲
     イメージの可視化からアプローチする歌唱指導についての一考察  ―豊かな創造力を育成する音楽教育を目指して―

2023年度優秀卒業論要旨


音楽教育コース独自の取り組み ② 「近隣小学校・地域社会との連携」

本学教授
副アカデミック
プロデューサー
金井 公美子 先生

音楽教育コースの学生は3年生になると、専門研究の演習の一環として、本学近隣の小学校の4年生に対して篠笛を用いた授業を実践します。この活動を通じて学生は、授業計画から内容、方法の検討を重ね、教材化の開発を行うことにより、より良い授業づくりについて深く学ぶことができます。このように他コースにはない授業実践が経験できることで、音楽の技術力、表現力、指導力についての力がつき、4年に教育実習を控えた学生にとってはまたとない実地経験の機会となります。さらには、小学生や他コース生との協働を図り、地域のお祭りに参加することで、地域社会との結びつきを肌で感じながら、音楽文化を地域に広める活動を積極的に行っています。これらの活動は、「音楽教育コース定期演奏会」で児童とのコラボレーションを企画したことに端を発し、近隣小学校との良好な関係を築きあげてきたことで、近年では小学校での参加型鑑賞教室も任されています。このように、本コースの学生のニーズに則し、教師やレスナーをできるだけ早い段階で経験するために、近隣小学校での授業サポートを優先的に行えるよう環境を整え、学習面のみならず、生活面での児童とのふれあいを多くし、現場の教員になるための必要な学びができるようになっています。これらの活動は、社会に出てから教師やレスナーとして大いに役立っているとの卒業生の反響が大きいことから、本コース生の将来の活躍が期待されるところです。


音楽教育コース独自の取り組み ③ 「教員採用試験対策にコースをあげて指導」

教員採用試験のすべての科目ならびに面接や小論文の対策について、授業や個別対応などで教員採用試験現役合格のため、コースをあげて指導しています。

菊地 さやか 東京都教員採用試験現役合格 2022年度卒業生

音楽教育コースには1年生から4年生まで履修できる授業が多数あり、他学年と交流を深めながら切磋琢磨することができます。私自身も先輩や後輩、同期から日々刺激を受け、とても充実した4年間の大学生活を送ることができました。「教員になるために一番大切なのはコミュニケーション能力」とはよくいわれることですが、コースの全学年で受ける授業が多くあったおかげで、コミュニケーション能力は自然と身に付いたと思います。私が本格的に教員採用試験の1次試験対策を始めたのは3年生の10月です。試験範囲が広過ぎて最初は何から手をつけたらよいのか困りましたが、先生方に相談したり、同期と一緒に勉強したりして次第に手応えを得られるようになりました。2次試験の対策は、2年次から履修したコースの授業「音楽教育総合講座」がメインでした。さらに全コース対象の教員採用試験対策講座も受講し、合格するためなら何でもやりました。私が、充実した大学生活が送れたのも、教員採用試験に現役合格することができたのも、音楽教育コースで学べたからだと思っています。卒業後は、夢だった特別支援学校の教員として働くことになりました。
在学中、いつも周りに支えられながら磨いてきたコミュニケーション能力を武器に頑張っていきたいと思います。