活躍する卒業生

ピアノコース

佐田 詠夢

ピアノを始めたきっかけは、私の故郷である長野県諏訪市の唯一の音楽院である「諏訪音楽学院」に、洗足学園音楽大学の客員教授でいらっしゃる松﨑伶子先生が教えに来て下さっていた事です。6歳という、ピアノの存在を自分で自覚するより前に先生と出会い、ピアノよりも先生の奏でる音とそのお人柄が先に大好きになり、一切何も迷う事なく高校から松﨑先生のいらっしゃる洗足学園へ進学する事を決めました。大好きで偉大な音楽家でいらっしゃる先生の近くで共に長い時間勉強させて頂けた事は、私の音楽人生にとってかけがえのないものでした。音楽と共に生きていく私が一番に大事にしたい事は、感謝です。
音楽は、平和であるからこそできるもの、つまり平和の象徴であると感じます。今でも戦時下にあって音楽ができない音楽家が世界中どれだけいるのでしょうか。音楽さえ聴くことがままならない国もあるかもしれません。こうして自由に音楽が出来ることがどれだけ幸せかと考えます。国によって貧富の問題や生活レベルの問題もあるはずですが、決して音楽のない国はない、と思います。苦しみの中で音楽は生まれ、歌われ広がってゆきます。心の叫びが音楽だからです。だからこそ自由に音楽と向かい合える幸福を大切にしたいと思っています。音楽を与え、続けさせてくれた両親、ご指導くださった先生、スタッフの皆様、演奏会を聴きに来て下さるお客様。演奏をする時、そんな沢山の方々へ感謝の気持ちを常に持って音楽と生きていけたら、とても素敵な事だと思います。

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